星と花の写真館Blog

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スーパームーン '18年1月の月の大きさ

2018年1月2日は、2018年で最も満月が大きく見えるスーパームーンでした。そして、2018年1月31日の夜には、日本全国で皆既月食が見られるなど、今年の1月は、月に関するイベントが続きます。

 

月を写真で写した時と実際の印象の違い

 月や太陽などは、目で見たときの大きさの印象と写真に写した時の大きさ印象が違ってきます。目で見たときには大きく見えるのに、写真では小さくしか写らず、肉眼で見た時の感動が、写真ではうまく表現できないということが起こってしまいます。

 特に地平線近くに浮かぶ月や太陽が実際の大きさよりも大きく見えることは、昔から知られており、ムーン・イリュージョン(Moon Illusion)という名前で呼ばれています。

 地平線近くの月が大きく見えるムーン・イリュージョンの原因は人の目の錯覚によるものということですが、原因はどうであれ、大きく見える月に感動する訳で、普通のレンズを使用した写真に写る小さな月を撮りたい訳ではないということで、望遠レンズを使用して月をどのくらい大きく写せるか確認してみたいと思います。

 

望遠レンズで撮影した満月

 使用した機材は、一眼レフカメラCANON EOS 70Dと望遠レンズSIGMA 150‐600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporaryです。CANON EOS 70Dは、撮像素子がAPS-Cであり、35mmフルサイズよりも小さいため、35mmフルサイズのカメラよりもより拡大されて写ります。レンズのテレ端の焦点距離600mmでは、35mm判換算をすると焦点距離

960mm相当になります。

 カメラを三脚に固定して、というかレンズの方が大きく重いためレンズの三脚座を三脚座に固定して、焦点距離600mm(35mm判換算960mm)で、手振れ補正をモード1にして撮影した結果が下の写真です。

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 左側の写真が今回2018年1月2日のスーパームーンの写真です。スーパームーンと通常の月の大きさを比較するため、右側に2017年7月9日のスーパームーンではない満月の時の写真を並べました。

 左側の写真のスーパームーンの月の方が、右側の写真の通常の月よりも一回りか二回り大きく写っていることが分かります。これは、ムーン・イリュージョンのような錯覚でなく、スーパームーンの時の月と地球の間の距離が通常より短いため、大きく見えるのです。

 ちなみに

 2018年1月2日の月と地球の距離は、約35万7千km

 2017年7月9日の月と地球の距離は、約40万3千km

(月と地球の平均距離は、約38万5千km)

で、’18年1月2日のスーパームーンの月の方が、’17年7月9日の月に比べ5万km程度(1割程度)地球に近い位置にいることが分かります。

 

焦点距離600mmの望遠レンズ(35mm判換算960mm)で撮影しても上の写真のような大きさです。満月は明るいため、手振れ補正等を使ってブレずに撮影することが出来ましたが、月を大きく撮影したいと思ったときには、今回使用したような望遠レンズ(または、大幅なトリミング)が必要なようです。次は、念願の地平線近くに浮かぶ大きな月の撮影に挑戦して見たいと思います。

 

 

撮影に使用した機材の紹介

カメラ

カメラは、Canon EOS70Dを使用しています。

星空の撮影をしていて、思いのほか役に立っているのがWi-Fi接続機能です。iPadiPhoneとカメラをWi-Fi接続することで、iPadiPhoneなどのスマホタブレット端末からワイヤレスで基本的なカメラ操作(レリーズ、絞り、ISO調整など)ができ、撮影した写真の確認もスマホタブレット上ですぐにでき、各値の調整に役立っています。

星空の撮影では露出時間が必要なため、以前であれば長時間、夏の蚊や冬の寒さにさらされていたのですが、ワイヤレスになったことでカメラのセッティングができれば、撮影は近くに停めた車の中から出来るようになりすごく快適になりました。

現在EOS70Dの後継にあたるEOS80Dが発売されています。 

 

レンズ

 今回のレンズは、SIGMA 150‐600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporaryを使用しています。600mmまでカバーしている望遠レンズの中でコストパフォーマンスが良くネット上の評判の良いものとして選んでいます。

 自分が購入した目的の1つは、月の写真を撮ることでした。手振れ補正機能を使うことで手持ちでもそこそこブレずに月を写すことが出来ますが、やはりきちんと三脚に固定して写した方がシャープに写ります。口径60mmの天体望遠鏡以上の解像度があります。口径、値段とも小口径の天体望遠鏡以上なので当然といえば当然なのですが・・・。望遠鏡よりも持ち運びに便利なため、ズーム機能をファインダー代わりに天体望遠鏡としても使えないかなぁとも考えています。

 下のリンクは、ニコン用マウントのレンズにリンクしています。キヤノン用やSIGMA用のマウントのレンズはリンク先で「キヤノン用」「SIGMA用」のスタイル名を選択して下さい。

SIGMA 望遠ズームレンズ Contemporary 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM ニコン用 745554

SIGMA 望遠ズームレンズ Contemporary 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM ニコン用 745554