渋峠&志賀高原の夏と秋 群馬・長野県境
群馬県と長野県の県境にある渋峠は、日本の国道最高地点(標高2172m)です。その場所には、いったいどんな素晴らしい景色が広がっているのでしょうか。
【目次】
夏の景色
渋峠にある国道最高地点のモニュメントがある場所には、以前に一度行ったことがありましたが、その時は霧がかかっており見晴らしは良くありませんでした。
この場所からは、晴れていれば、芳ヶ平湿原の絶景を見ることができるということで、今回は、天気予報を念入りに調べて、6月下旬の梅雨時期ですが、晴れ間を狙って出発することにしました。道中は晴れていたのですが、現地は、下の写真のように霧が立ち込めた中に針葉樹が立っている物悲しい景色が広がっています。前回に来たときとほぼ変わりがなく非常にがっかりな状態でした。
仕方なく渋峠から県境を越えて長野県側に入ると、打って変わって晴れ渡っています。ほんの少し、1kmも移動していないにもかかわらず、あまりの変りようにはホントびっくりです。この後、渋峠近辺を車でうろうろとして見ましたが、芳ヶ平湿原付近のみ雲がかかっており、その他は晴れていることがわかりました。どうも芳ヶ平湿原の辺りは雲の通り道になっているようです。
ネットで、天気の様子を細かく確認してみると午後から風向きが変わり、芳ヶ平湿原付近も晴れるような感じになっていましたので、しばらく待つことにしました。
午後になり予定の時間より遅れて、徐々に霧が薄くなっていき、ついに雲の合間から芳ヶ平湿原が姿を表しました。海の波が引いていくように雲が引いていく様子は、とても印象的な光景でした。鮮やかな新緑の湿原の中には小川がくねくねと流れ、いくつかの池が鏡のように輝いています。澄んだ青空と目線の高さにある白い雲と湿原の緑などの彩りがとても綺麗でした。
霧も晴れたところで、1枚。
国道最高地点の眺めは、晴れているのといないのでは、まったく印象が違いますね。
だた、霧が晴れていたのは10~20分ほどで波が押し戻すようにまた雲が押し寄せ、付近はまた霧の中に戻ってしまいました。
今回、少しの時間だけでもこの景色が見られて本当に良かったと思います。
秋の紅葉
夏の芳ヶ平湿原の景色もよかったのですが、なんといっても一番は紅葉のシーズンです。標高が高いので紅葉の時期も平地よりも早くなります。
ネットで天気予報と紅葉の進み具合を確認して10月中旬に再び渋峠に向かいました。夏の時の経験から、今回もまた霧に包まれてなかなか見ることができないのだろうなと長期戦を覚悟がら到着したら、雲一つなく芳ヶ平湿原が見渡せたため、拍子抜けしました。
しかし、目の前に広がった芳ヶ平の紅葉は、期待を裏切らない絶景でした。
自然が見せる彩りには、本当に驚くばかりで、言葉になりません。
この場所の一番の特徴は、少し高い位置から湿原の様子を俯瞰できるところではないでしょうか。
この景色を満喫した後、国道292号を長野方面に降るドライブの途中でも、あちらこちらできれいな紅葉に出会うことができました。
下の写真は、蓮池の紅葉の様子です。
撮影したのは2020年10月になります。撮影日の夜から次の日には気温が下がり、山頂部では雪が降ったようです。冬が訪れる一歩手前の束の間の景色でした。
夏の星空
渋峠から少し長野県側に入った場所から見た西側の星空の様子です。
芳ヶ平湿原の夏の景色を撮影をした時に一緒に撮影しました。湿原の方は霧に覆われているため、長野県側の方に移動しています。こちらも少し雲が出ており、雲の下には、市街地の灯りが明るく輝いています。
春の星座のうしかい座が西の空に沈もうとしており、夏の星座への交代が進んでいる頃です。明け方近く空が少し明るくなりはじめる頃には、夏の天の川も淡く輝いていました。
カメラ | Canon EOS70D |
レンズ | シグマ10-20mm F3.5 EX DC HSM |
ソフトフィルターKenko プロソフトン(A)使用 カメラを三脚に固定して撮影 |
|
ISO感度 | 3200 |
絞り値 | f/3.5 |
露出時間 | 30sec |
焦点距離 | 11mm (35mm判換算で18mm) |
その他 |
Photoshop Elementによりレベル調整 |
カメラ | Canon EOS70D |
レンズ | シグマ10-20mm F3.5 EX DC HSM |
ソフトフィルターKenko プロソフトン(A)使用 カメラを三脚に固定して撮影 |
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ISO感度 | 3200 |
絞り値 | f/3.5 |
露出時間 | 30sec |
焦点距離 | 11mm (35mm判換算で18mm) |
その他 |
Photoshop Elementによりレベル調整 |
撮影場所
群馬県吾妻郡中之条町と長野県下高井郡山ノ内町の間にある渋峠は、国道292号線が通っています。渋峠の国道の最高地点には小さな駐車場がありますが、夜中でも結構人気で、停められなかったりします。また、冬季は通行止めになります。
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東京ゲートブリッジの夜景と星空 東京都江東区
東京の湾岸エリアの埋め立て地にかかる東京ゲートブリッジのたもとにある若洲公園から見た夜景と星空について紹介します。
【目次】
冬の夕焼けと東京ゲートブリッジ
東京ゲートブリッジは、東京湾に架かる全長2618mのトラス橋でそのトラスの独特な外観で東京のシンボルの1つとなっています。下の写真は、冬の良く晴れた日の夕方に撮影した東京ゲートブリッジです。
若洲公園からは、夕焼けを背景にしたゲートブリッジの姿を見ることができます。
冬になると空が澄み渡り、遠くまで良く見えるようになります。このため、ゲートブリッジの下には、約100km離れた富士山がシルエットとして写っています。この日は、夕焼けのグラデーションがとても綺麗でした。ただし、同じように良く晴れた日の夕方に何度か訪れたのですが、ゲートブリッジの見える方向に雲の通り道でもあるのか、ゲートブリッジの背景には、だいたいいつも雲がかぶってしまいます。
夏の夜の東京ゲートブリッジと星空
夜間には、ゲートブリッジは白くライトアップされその存在感がひと際目立つようになります。ゲートブリッジのライトアップの光が海に青白く反射し、左端の月の明かりが海にオレンジ色に反射しています。波間に反射した光は、写真でみるととても幻想的にな感じがします。
写真は、昨年(2019年)の8月に撮影したものです。
カメラ | Canon EOS70D |
レンズ | シグマ10-20mm F3.5 EX DC HSM |
カメラを三脚に固定して撮影 | |
ISO感度 | 100 |
絞り値 | f/5 |
露出時間 | 20sec |
焦点距離 | 10mm (35mm判換算で16mm) |
その他 |
Photoshop Elementにより調整、トリム |
都市の明かりが強いため、夜空に星は明るく写っていません。なので、比較明合成を使って星の日周運動を撮ろうと撮影を進めていたのですが、突然ゲートブリッジが暗くなってしまいました。ゲートブリッジのライトアップは、午前0時までのようです。
気を取り直して、カメラの設定を調整し直し、日周運動の撮影を行いました。
ちょうど、夏の大三角がゲートブリッジの方向に沈み始めるため、それを収める感じで狙っています。
下の写真のように比較明合成を使って星を日周運動として撮影すると、合成前では見えづらかった星が明るく写って見えるようになりました。比較明合成で使用したSiriusCompというソフトウェアでは、タイムラプス動画も作成できるのですが、タイムラプス動画で見ると比較明合成とは違い、雲が動いていく様子などが分かって面白いと思いました。
カメラ | Canon EOS70D |
レンズ | シグマ10-20mm F3.5 EX DC HSM |
カメラを三脚に固定して撮影 | |
ISO感度 | 100 |
絞り値 | f/5 |
露出時間 | 30sec×319枚(合計 約160min) |
焦点距離 | 10mm (35mm判換算で16mm) |
その他 |
SiriusCompにより319枚のjpgファイルを比較明合成後 Photoshop Elementにより調整 |
若洲海浜公園からは、ゲートブリッジと共に東京の都心や湾岸部のビル群の夜景も見渡すことができます。
下の写真の中央からやや右よりには、ビル群に交じって小さく東京タワーも輝いています。
夜釣りをしている人も多くいて、波間には浮きが漂っていました。
撮影場所
500台近く停められる比較的大きな駐車場(有料)があり、自動車でのアクセスが便利です。ただちょっと、駐車場への入り口が分かりづらいです。若洲からゲートブリッジ入る手前で左側の側道を進む必要があります。バス停もあり、新木場駅などからバスでも行けます。
キャンプやバーべキューなどを楽しめる施設やお店などもあります。海辺でゆったりとした時間を過ごすことができます。
星空に関する書籍の紹介
撮影に使用した機材の紹介
カメラ
カメラは、Canon EOS70Dを使用しています。
星空の撮影をしていて、思いのほか役に立っているのがWi-Fi接続機能です。iPadやiPhoneとカメラをWi-Fi接続することで、iPadやiPhoneなどのスマホやタブレット端末からワイヤレスで基本的なカメラ操作(レリーズ、絞り、ISO調整など)ができ、撮影した写真の確認もスマホやタブレット上ですぐにでき、各値の調整に役立っています。
星空の撮影では露出時間が必要なため、以前であれば長時間、夏の蚊や冬の寒さにさらされていたのですが、ワイヤレスになったことでカメラのセッティングができれば、撮影は近くに停めた車の中から出来るようになりすごく快適になりました。
現在EOS70Dの後継にあたるEOS90Dが発売されています。
レンズ
今回の星空の写真では、シグマ10-20mm F3.5 EX DC HSMを使用しています。星空のみ写真ではあまり変化がないため、地上の景色と一緒に撮影する星景写真において、EOS70DのキットレンズEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMでは、星空と景色を一緒に広範囲にとらえきれないため、より広角のレンズを購入しました。その後、TOKINA AT-X 11-20 PRO DX CAFが発売され、星空の撮影用として評判が良いようです。
SIGMA 超広角ズームレンズ 10-20mm F3.5 EX DC HSM キヤノン用 APS-C専用 202545
- 出版社/メーカー: シグマ
- 発売日: 2009/07/03
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- クリック: 2回
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Tokina 超広角ズームレンズ AT-X 11-20 F2.8 PRO DX 11-20mm F2.8 Canon用 フード付属 APS-C対応 634394
- 出版社/メーカー: トキナ
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: エレクトロニクス
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