星と花の写真館Blog

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星と花の写真ギャラリー② 星空撮影スポット一覧

「星と花の写真館ブログ」にお越しいただきありがとうございます。

今回は、当ブログで紹介した星空の撮影スポットについてまとめてみました。ブログ管理人が関東在住のため、関東周辺のスポットが多くなりますが、星空を見る場所を探している方々の参考になれば幸いです。

自動車を使用して移動し、駐車場周辺で星空を眺めながら夜を過ごせるスポットについて紹介します。

 

目次

 

栃木県日光市 戦場ヶ原

 戦場ヶ原は、スターウォッチングのスポットとして知名度が高い場所です。目視でも天の川が分かるくらい綺麗な夜空が広がっています。当ブログでも一番アクセス数が多く人気も高い場所だと思います。

 戦場ヶ原に限らず、その周辺の中禅寺湖周辺や群馬県側の丸沼高原でも同等の星空が見られます。

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長野県飯田市 しらびそ高原

 しらびそ高原もスターウォッチングのスポットとして有名な場所です。夜空の光害の影響は戦場ヶ原より少なく、一段と綺麗に星が輝いています。しらびそ高原での星空を見た後では、関東周辺の他のスポットの星空が霞んでしまう気がします。

 しらびそ高原は、関東からは遠く道が細いなど、アクセスがあまり良くないため、なかなか行ける機会がないのが残念です。

 気軽に星を見に行くというよりは、本格的に天体観測をしたいと思っている方に向いているかもしれません。近くには、「日本のチロル」とも呼ばれる下栗の里などの観光スポットがあり、観光を兼ねて周辺を巡る旅行をするのも楽しいと思います。

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長野県 霧ヶ峰

 霧ヶ峰でみる星空は、他のスポット比べて星空の綺麗さでは劣ると思いますが、タイミングが良いと雲海の上に浮かぶ南アルプスの山々と星空を見ることができます。自分にとって特に印象に残っているスポットの一つです。霧ヶ峰に咲く花々や雲海を見たり、茅野市諏訪湖の観光するついでに夜に星空を眺めてみるというのがお勧めです。 

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新潟県魚沼市 国道252号周辺

 あまり一般的には有名ではないのですが、綺麗な星空が見られるという点では戦場ヶ原やしらびそ高原を超えるスターウォッチングのスポットだと思います。

 天の川や星雲など光の弱い天体を写真撮影する場合、写真にどうしても光害影響が写りこみコントラストが低下するため、少しでも光害の少ない場所を探し求めているのですが、国道252号周辺の星空は、関東周辺でそのようなニーズを満足できる数少ない場所になると思います。

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北海道幌延町 サロベツ原野 

北海道でも北部にあるサロベツ原野の星空は、光害の影響がとても少ないため、規格外と呼べる綺麗な星空が広がります。近くに住んでいる方でない限りなかなか行く機会がないと思いますが、光害の影響を受けない本来の星の輝きを体感できる場所だと思います。

周辺は、手付かずの原野が広がり、風力発電用の風車が立ち並んでいるという独特の光景が広がっています。


 

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鹿児島県南種子町 恵美之江展望公園

 

 恵美之江展望公園は、HⅡ-A、HⅡ-Bロケットの打ち上げを見学するスポットとして有名ですが、見上げる星空もとても綺麗です。離島ならではの光害の少ない星空が広がります。ロケット打上げ見学の際には、種子島の綺麗な星空も一緒に見なければもったいないです。

 オリオン座周辺の冬の天の川がこれほど鮮明で力強いものだとは、種子島で星空を撮影するまでは思っていませんでした。

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福島県郡山市 布引高原

 

布引高原は標高約1000mのなだらかな高原で、風車が立ち並ぶ風の強い場所でした。北側に猪苗代湖を一望できる見晴らしの良い場所です。夏の終わりの8月末~9月初に一面にひまわりが咲き誇ります。星空とその下で咲くひまわりを撮影したいと思い出掛けてきました。

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千葉県銚子市犬吠埼旭市飯岡刑部岬

関東の夜空は明るく星の輝きは弱いのですが、そのような場合は、星の日周運動を撮影すると面白いです。これまでのようなポ-タブル赤道儀を使用した追尾撮影以外でも、カメラを固定した日周運動の撮影(比較明合成を使用)も取り入れることで、星空撮影の楽しみ方が広がりました。

飯岡刑部岬から見た九十九里浜に沈む夕日も印象的です。

 

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山梨県身延町 本栖湖

本栖湖は、湖面に映る逆さ富士が有名ですが、なかなか見れる機会がないようです。しかし、周辺の夜空は十分に暗く、富士山と共に見るとひと味違った星空となるでしょう。前回、自分が行った時は十分な撮影ができなかったため、再度挑戦してみたいと思います。

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長野県南牧村 野辺山周辺

八ヶ岳山麓の野辺山周辺は、スターウォッチングのスポットとしてよく知られています。関東からのアクセスも比較的時間がかからず、天の川も見れるくらい綺麗な星空が広がっています。ただ、戦場ヶ原よりも光害の影響が大きく夜空が明るいと感じています。その様な空の明るさの変化を上手く写真として処理できるともっと撮影の幅が広がるのかなと感じています。

八ヶ岳山麓の秋の紅葉は、都会の街路樹と比べ色鮮やかでとても綺麗で、新鮮な感覚でした。

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あとがき

これまでブログで紹介した星空撮影スポットを写真とともに巡ってきましたが、いかがでだったでしょうか?

行ってみたい場所は見つかりましたか?

これからも、日本各地を巡って現地の星空スポットなどをブログ記事で紹介していきたいと思いますで、今後とも当ブログをよろしくお願いします。m(_ _)m

 

関連する書籍などの案内

 

雪と桜と天の川 新潟県魚沼市の星空

 週末の日本列島は、高気圧にすっぽり覆われ晴れ渡りました。月が夜半前に地平線に沈み、その後、明け方にかけて夏の天の川を楽しめる絶好の機会に、星空を見に出かけない手はありません。

 少し時間と費用がかかるため、現地が絶対に晴れているという確信がなければ、なかなか行きづらいのですが、晴れを確信できた今回はレベルの高い星空を求めて新潟県魚沼市に行ってきました。

 関越自動車道を使って4時間程度かかりますが、新潟県魚沼市から福島県只見町に抜ける国道252号線沿いには、同じ時間をかけて関東から行ける他の地域に比べて一際綺麗な星空が広がっています。

 関東の最高気温が30℃近くに迫る中、長袖で出発しようとして、途中ではたと引き返し、ダウンジャケットを追加で持って出掛けることにしました。現地の夜は、寒いかなと思ったのですが、ダウンを持っていって正解でした。

目次

 

 

撮影場所

 車で国道252号線を新潟県側から福島県側に移動したいと思っていたのですが、夕方ごろ現地に着くと道の両脇や日影の部分に雪がまだ大分残っています。そして、国道252号線はまだ県境付近で雪に閉ざされ通行止めでした。このあたりでも昼間の気温は20℃近くあり、雪が降るほど寒いとは感じなかったのですが、まだ積雪が残っているというのは、冬の間にどれだけ多くの雪が積もっていたのでしょうか。

 とりあえず、車で行ける奥只見レクリエーション都市公園浅草岳地域という所に向かいました。波間川ダムのダム湖の近くで、周囲は山に囲まれていますが、見通しは悪くなく、ポータブル赤道儀の極軸を合わせるための北極星も見えるので、星空の撮影には向いています。標高は500m程です。

 

 下の写真は、新潟県魚沼市の4月22日の様子です。山や田んぼには、まだ雪が残っていましたが、桜も咲いています。この付近は、米どころとして知られていますが、この雪の多さも関係しているのでしょう。雪はここ数日の暖かさもあり、急激に溶けて川は勢いよく流れていました。

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星空の写真

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 夜半に上弦少し手前の月が沈んだ後、東の空には早くも夏の大三角や夏の天の川が昇ってきています。シグマ18-35mm F1.8 DC HSMレンズを使用して夏の大三角と天の川を撮影しました。ここでは、光害の影響が少ないため、目視でも天の川の様子がはっきりと確認できます。写真を撮っても空の明るさが天の川の明るさを超えないので、天の川が際立ちます。時間をかけて来た甲斐があったと思える星空です。

 

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 シグマ18-35mm F1.8 DC HSMのレンズを使用して撮影した、さそり座付近の天の川の様子です。銀河系中心方向のひと際濃い天の川の様子が、はっきり鮮明に写ります。周囲はまだかなりの雪が残っており、明け方には気温が4℃程度まで下がっていました。 夏の天の川と残雪が一緒に見られるのは、今の時期のならではの光景です。

 

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 さそり座付近の天の川と星々が、波間川ダムのダム湖に反射する様子を焦点距離10mmの広角レンズ シグマ10-20mm F3.5 EX DC HSMを使用して写してみました。少し風もあり水面が波立っているのか、水面に映った星は、だいぶぼやけてしまっています。

山に隠れてさそり座のしっぽ付近の低い空の星が見えづらいのですが、それ以外は、ほんとに良い星空です。

 

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 銀河系中心部付近の天の川を最近購入したレンズのシグマ18-35mm F1.8 DC HSMのワイド端焦点距離18mmで撮影してみました。画面いっぱいに広がる天の川のより細かい部分まで、はっきりと写っていました。

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 奥只見レクリエーション都市公園浅草岳地域で、星空を堪能(たんのう)したあと少しふもと側に移動して桜と星空の写真を撮ることにしました。

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 桜と夏の大三角付近の天の川をシグマ10-20mm F3.5 EX DC HSMで撮影した一枚です。4月22日の午前4時ちょっと前に撮影したのですが、もう日の出前の薄明で空が明るくなり始めていました。日の出が思ったより早くなっていてびっくりです。1ヶ月前に霧ヶ峰で撮影した時には、午前4時ごろは十分に暗かったのですが、1ヶ月で1時間近く日の出が早くなっている印象です。 

 

湯沢町中央公園の桜

 帰りの途中にある湯沢町中央公園で桜を見て帰ることにしました。魚沼市湯沢町付近では、ちょうど桜が咲いていました。ソメイヨシノは、花が散ってしまっていたり花吹雪となっていたりしていますが、中央公園の池の周りに植えられたしだれ桜は、見頃でした。赤い欄干の太鼓橋とピンク色のしだれ桜の咲き誇る日本的な光景に風情を感じます。

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 植えられているしだれ桜は、八重桜の系統のようです。

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湯沢町中央公園は入場無料で近くに無料駐車場もあり、多くの家族連れで賑わっていました。関東地方からは、越後山脈を越えたところにある新潟県湯沢町ですが、この時期に桜が見られるとは思いませんでした。標高はそこまで高いわけではないのですが、日本海側の湯沢町魚沼市と関東地方の間には結構気温に差があるようです。

 

関連する書籍の紹介

夜空と星の物語 日本の伝説編

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撮影に使用した機材の紹介

ポータブル赤道儀

今回の撮影に使用したポータブル赤道儀は、kenkoのスカイメモSです。(微動雲台、アリガタプレート、バランスウェートは使用していません)

Kenko ポータブル赤道儀 スカイメモS レッド 455173

Kenko ポータブル赤道儀 スカイメモS レッド 455173

  • 発売日: 2015/04/21
  • メディア: エレクトロニクス
 

 

ポータブル赤道儀を購入する際に、Vixenのポラリエと迷ったのですが、スカイメモSの形の方が一般的な天体望遠鏡赤道儀と同じフォルムで安心感があったこともあり、スカイメモSを選びました。

実際にカメラ用三脚に取り付けて撮影しようとすると天体望遠鏡赤道儀に比べ安定感がなく、大丈夫かなと心配になりましたが、現状では期待以上の結果を出してくれています。

※この手のポータブル赤道儀を使用してカメラで星空を撮影する場合は、三脚とポータブル赤道儀の固定用とポータブル赤道儀とカメラの固定用に2個の雲台が必要です。

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hoshi-hana.hatenablog.jp

 

カメラ

カメラは、Canon EOS70Dを使用しています。

星空の撮影をしていて、思いのほか役に立っているのがWi-Fi接続機能です。iPadiPhoneとカメラをWi-Fi接続することで、iPadiPhoneなどのスマホタブレット端末からワイヤレスで基本的なカメラ操作(レリーズ、絞り、ISO調整など)ができ、撮影した写真の確認もスマホタブレット上ですぐにでき、各値の調整に役立っています。

星空の撮影では露出時間が必要なため、以前であれば長時間、夏の蚊や冬の寒さにさらされていたのですが、ワイヤレスになったことでカメラのセッティングができれば、撮影は近くに停めた車の中から出来るようになりすごく快適になりました。

現在EOS70Dの後継にあたるEOS90Dが発売されています。

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 90D ボディー EOS90D

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 90D ボディー EOS90D

  • 発売日: 2019/09/20
  • メディア: エレクトロニクス
 

 

レンズ

レンズは、シグマ10-20mm F3.5 EX DC HSMとシグマ18-35mm F1.8 DC HSMを使用しています。星空のみ写真ではあまり変化がないため、地上の景色と一緒に撮影する星景写真において、EOS70DのキットレンズEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMでは、星空と景色を一緒に広範囲にとらえきれないため、より広角のレンズを購入しました。その後、TOKINA AT-X 11-20 PRO DX CAFが発売され、星空の撮影用として評判が良いようです。

 

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SIGMA 超広角ズームレンズ 10-20mm F3.5 EX DC HSM キヤノン用 APS-C専用 202545

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TOKINA AT-X 11-20 PRO DX CAFキャノン用へのリンク(スポンサーサイト)

 

最近、星空の撮影用に追加で購入したのが、シグマ18-35mm F1.8 DC HSMです。

 広角側の焦点距離は18mmで、シグマ10‐20mm F3.5やTOKINA AT-X11-20mm F2.8よりも視界は狭くなりますが、シグマ18-35mm F1.8の魅力は何といってもF1.8という明るさです。これまで主に使用していたシグマ10‐20mmF3.5に比べて4倍明るいため、これまでより露出時間を1/4に短くすることができます。

 天の川の撮影には、F3.5、ISO1600の設定で1~2分の露出時間で撮っていたのが、シグマ18-35mmF1.8では、15~30秒程で済むことになります。赤道儀を使って星景写真を撮る場合、露出時間が長いと地上の景色が流れるのが気になるのですが、そのような問題を緩和してくれます。もしかしたら、赤道儀を使用しなくても星を点で写せるレベルです。画像もシャープで、これからの撮影で出番が増えそうな感じです。

 

 シグマ18-35mm F1.8 DC HSM キャノン用へのリンク(スポンサーサイト)

SIGMA 標準ズームレンズ Art 18-35mm F1.8 DC HSM キヤノン用 APS-C専用 210540

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